コンサルタント就職

The Bridge to Consultant

各ファームコンサルタントインタビュー

コーポレイトディレクション編


今回は、株式会社コーポレイトディレクション(以下CDI)の占部氏に下記のようなテーマでお話を伺ってきました。占部氏は新卒入社3年目ということで、新卒から見たコンサルタント像やCDIについて、ざっくばらんにお伺いしました。

占部氏

【コンサルタントとは?】
【CDIのカルチャーについて】
【仕事について】
【今後について】
【入って苦労した点】
【CDIを選んだ理由】
【学生へのメッセージ】

【コンサルタントとは?】

―それでは早速ですが、コンサルタントという職業についてお聞きしたいと思います。コンサルタントという職業のどういったところが面白いと考えておりますか?

そうですね。やはり、コンサルタントは仕事を通じて比較的短期間に色々な会社を見ることができるという点が私は面白いですね。もちろん知識として知ることが出来るのもありますし、いろいろな会社の責任ある地位に居る方にインタビューしたり、ディスカッションしたり出来るというのは自分の年齢ではなかなかないと思います。「へえ、こんな会社もあるんだ」、「こういう会社の人はこう考えるんだ」という感じでとても世界が広がる気がします。

―自分の作ったものが会社に及ぼす影響について考えるという点では、大手の外資ファームでコンサルタントをしていても中々意識することのないところですね。ところで他の業界や他のコンサルティングファームの方と話してみて、違うと感じた点はありますか?

例えば学生時代からの友人とかでも、事業会社に行った人と久々に会ったりすると、非常に「受け身だな」と感じることがあります。普通の事業会社の感覚で行けば、会社という動かない絶対のものがあって自分があるというのが、25歳の感覚だと思います。自分の提案がお客さんを変えていくだけでなく、CDIという会社自体も自分で変えていける、という意味では貴重な体験をさせてもらっているのでしょう。

他ファームとの比較でみると、大きなところとしてはUp or Outがないということでしょうか。他社は割りとそういうところがあるようで、とりあえず採っておいてうまくいかない人は辞めたり、と結構人の出入りも激しいようですが、ウチは採用したからにはきちんと育て上げるということを基本方針としています。

【CDIのカルチャーについて】

―他に何か違う点はありますか?

社内で、悪い意味での競争や足の引っ張り合いがないところはとても良いですね。Up or Outの会社ではギスギスした空気で仕事しているとどうしても攻撃的になったり、人間関係が悪くなったりすることがあるようですね。確かに人の入れ替わりも激いし、自分以外はみなライバル、という環境では人間関係の構築も難しいとは思います。 その点、CDIは基本的にUp or outの方針をとっていませんのでそういったことがなく、いい意味で居心地がいいし、人間関係はかなりいいと思いますよ。

―確かに外資のファームでたまにお見かけする、“俺が俺が”という感じの方は、御社にはあまりいない印象がありますね。

チームとしての結果を重視しますので、仕事の上ではチームの中での上下関係全くありません。新人であってもパートナーと議論しますし、発言が正しければいくらでも認められます。自分も2年目だった昨年でも、自分の発言でプロジェクトがどんどん動いていくのを肌で感じることが出来ました。

また、パートナーの人達が個々のケースにすごくコミットしているというのも、それにつながっていると思います。例えば私が入社以来お世話になっているパートナーは、仕事を取るという面で優れているだけでなく、ミーティングには参加して引っ張ってくれますし、細かくスライドに赤を入れてくれたりします。コンサルタントを十何年間もやってきた人と直接議論をする場が日々あるのですから、これほど鍛えられる場はないと思います。

―評価制度についてはいかがでしょうか?

非常にしっかりと評価されているな、と感じます。CDIでは年2回、パートナーが朝から晩まで個々のスタッフの評価を真剣に議論し、本当に一人ひとりの評価を決めています。またコンサルタントに対するフィードバックもしっかりと行われています。

―なるほど。ところでプライベートでの交流というのは多いのでしょうか?

最近いろいろと有志でスポーツをやっていますね。フットサルとか、テニス、バスケ、スキー、少し変わったところでは釣りとかもやっています。若手中心に参加できる人はする、という感じで、CDIを辞めた人も参加したりしているので良い交流の場になっています。仕事が忙しいので頻繁には飲みに行けないですが、飲みに行く時は結構みんなかなり飲んでますね。

【仕事について】

―今度はプロジェクトについてお聞きしたいと思います。どういったテーマが最近は比較的多いのでしょうか?

業種もテーマも幅広いですね。まずテーマですが、事業戦略に基本を置いていますが、マーケティング、人事、組織、システム、M&A、企業再生など各分野に専門家がいますので、お客さんにあわせて様々なテーマがあります。特に最近増えている企業再生分野についてはHPの方に詳しく載せていますので興味がある人は見てもらえればいいと思います。 お客さんの業種で見ても特に偏っているということはあまり感じません。強いて挙げるならば、強いのは通信・食品メーカーなどでしょうか。最近は大学などのセミパブリックセクターの仕事も増えているように思います。

―どれくらい長いのでしょうか?

そうですね。長いものになるとかなり長くて、何年間スパンで見ているようなケースなどもあります。例えば今も続いているプロジェクトとしては食品メーカーは7年間続いていますし、生命保険会社でも途中間があいたところもありますが6年間お手伝いをさせて頂いています。

また、常駐のような形で実際の実行支援を行うプロジェクトが多いのも特徴ではないでしょうか。私は入社した年に、ブロードバンドキャリアの事業立ち上げ支援のプロジェクトにアサインされましたが、1年弱の半常駐の形で仕事をしました。CDIは私の他に5名ほどがお客さんの会社に常駐し、それぞれサービスの価格、スペックの決定からプロモーション方針の決定、顧客管理システムの設計、営業体制の構築などなど本当に広範囲にわたってお手伝いしました。本当にこんな所までやるんだ、というのはある意味驚きでしたね。

我々は「Real Change Agent」と自称しています。そう言ってしまえば格好いいですが、本当の意味で企業を変えるには、当然精緻華麗なロジックだけではダメですし、コンサルタントとしても肉体的にも精神的にもかなりタフなところで結果を出さなければいけないのです。

【今後について】

―なるほど。コンサルはスマートなイメージが先行しがちですが、実際にはおっしゃる通り非常に地道な部分も多いんですね。 そういった環境の中で仕事しているお二人の今後の抱負についてお聞きしたいと思います。今後、コンサルタントとしてこうなりたいというようなものはありますか?

私は、まずは自分の名前としてお客さんに認められたいですね。CDIという会社はもちろんですが、むしろ占部がCDIにいる、というように、個人としてお客さんに認められたいですね。ファームとしては自分で仕事が取れる人は、たとえ小さくても取ってこい、そうすることによって成長する、という方針ですのでチャンスがあればどんどん仕事を取れるようなコンサルタントになりたいです。 それからこの仕事はとても好きですし、やりがいがありますので、しばらくはコンサルタントを続けたいと思っていますが、どこかのタイミングではやはり実業がやりたくなるのではないかな、とも思っています。なってみないと分からないですけどね

【入って苦労した点】

―分かりました。今度はお二人がコンサルタントという仕事をしている上で、苦労した点や、鍛えられた点についてお聞きしたいと思います。

入って一番驚いたのは、それぞれのプロジェクトで本当に一から手作りで作っていくということでした。恥ずかしながら学生の頃はある程度「ひな形」や「パッケージ」のようなものがあるイメージを持っていたのですが、本当にそのお客さんにあわせてやっているな、と。逆に言うと毎回ゼロベースで考えていきますので、そのキャッチアップも大変ですし、また常に先の見通しが良いとは限らないのは大変です。先は見えないけど手探りでとにかく、目の前の課題を着実にこなしていく、というのは精神的(もちろん肉体的にも)なタフさが要求されます。

―なるほど。ところで、新卒だからこそ、という苦労はありますか?

確かに社会人経験がない、という事は動かし難い事実ですのでその面では学ばなければならないことはいくらでもあります。ただ、中途と比べて新卒が不利になったりマイナスになったりするということは全くありませんし、普段は意識もしません。ウチは新卒の比率が比較的高いファームである、という点から見てもその点は言えるのではないでしょうか。

【CDIを選んだ理由】

私は戦略コンサルティングファームを中心に就職活動をしてまして、CDI以外にも内定した会社があり、実は最後までかなり迷いました。学生の側からファームの違いを見分けるのは難しいですからね。今から考えてもあの時点で会社の中身を理解しろ、というのは無理だと思います。 では、何で決めたかというとやはりその過程であった「人」で決めるしかないんですよね。要するに最後は「この人たちと仕事がしたいか」という点で決めました。他の戦略系のファームの中には高圧的な人も少なからずいたので、その中でCDIは何か違った雰囲気を持っていました。先ほど言っていた「カルチャー」というものを学生なりに感じていたんだと思います。これから就職活動をする学生さんも、会社を決める時にはやはり一人でも多くのコンサルタント/社員に会うことをお勧めしますね。

【学生へのメッセージ】

―学生のみなさまにメッセージをお願いできますか?

入社後2年間は、採用したパートナーが責任をもって育成する、というスタイルで採用活動を行います。知的好奇心にあふれるコンサルタントを目指したい方には、CDIの門を叩いてもらえればうれしいですね。

―御社の理解が大変深まりました。本日はありがとうございました。