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2002年4月にブースアレンに入社された宇都宮氏にインタビューさせて頂きました。
コンサルタントになってみての半年間を率直にお話して下さいました。
 
 
 宇都宮 崇人
 東京大学法学部卒
 '02年 ブーズアレンアンドハミルトン入社
 
【実際にコンサルタントになってみて】
     
     
movin':   お久しぶりでございます。内定者パーティー以来ですね。
本日は忙しい中、お時間を頂きまして有難うございました。
それでは、早速ご質問させて頂きたいと思います。
実際にコンサルタントになってみてのこの半年間はいかがですか?
入社前に抱いていたコンサルタントに対するイメージと違っていた部分などありましたら、教えて下さい。
     
宇都宮氏:   プロジェクトによって感じることって全然違うと思うよ。
例えば地方の会社の営業戦略をどう変えていくかを考えるプロジェクトをやったときには、ずっと地方に行きっぱなしで、毎日毎日色んな人にお話を聞いてまわってメモ取って、ていう営業に近いようなだったから、思っていたよりも地道で泥臭いものなんだなと思ったし。
あとは、入社して2週間目にいきなりアメリカのオフィスとの協同のプロジェクトにアサインされて、英語が得意というわけではないのに、朝6時から英語で電話会議をして、英語の資料を読んで、作って・・・、っていうことを任されて、思っていた以上に海外との付き合いがあることに驚いたね。
もちろんこなすことは出来たけど、いきなりだったから最初はショック受けたよ。
     
movin':   コンサルタントになってみて、実際に生活や考え方などに変化はありましたか?
     
宇都宮氏:   生活は規則正しくなった。仕事が忙しいときは、毎日大体12時に会社を出て朝の7時半に会社に来るぐらいかな。
土日は基本的に休むようにしてる。そういうペースを作らないとすごく疲れてしまうから、その時間の中で全部終わらせるようにしてる。
考え方で言えば、やっぱりすぐ割り算するようになったなぁ。真面目な話だけじゃなくてね(笑)
それと今まで文系で、全く数字に興味なかったんだけど、データをかなり重視するようになった。
雑誌の記事とか、文面だけを読んで判断していたんだけど、ああいうものって実際のデータを元に誰かが考えたことであって、そのデータを見て自分がどう考えるかっていうことはまた別なんだよね。今までと考えてる内容は多分一緒だし、結果も一緒だと思うけどとにかく数字を見るようになった。
     
movin':   コンサルタントらしい話し方なども身に付いてきましたか?
     
宇都宮氏:   身に付かないよ(笑)
自分では話すことが得意だと思っていたんだけど、それは面白がらせるとか、下品な例を出して相手にわからせるとか、そういうことが得意だっただけで、大量な情報を要点だけ捕まえてわかりやすく相手に伝えることが出来る、っていうビジネスにおける話のうまさとはまた別だからね。それはほんとに難しいなと思ってる。
自分では一生懸命話してるつもりなんだけど、上司には「何言っているのかわからない」とか「コミュニケーション力がない」ってよく言われる。「文章を書く」「話す」っていうすごく基本的なことが、できてない。
でも、できないっていうことは、成長の余地があると認識させてくれるっていうことだから、今すごく鍛えられてると思う。
     
movin':   ロジカルに考えることと、ロジカルにコミュニケーションとるってことはまた別のことっていうことですか?
     
宇都宮氏:   ロジカルに考えることは出来ても、ロジカルにコミュニケーションをとるってなかなか出来ないよね。
ロジカルに考える、っていうのは頭の中でゆっくり時間をかければ出来るけど、コミュニケーションをとるときに、頭の中でゆっくり・・・、なんてやってたら、相手とかなりのタイムラグが生じてしまうからね。
ただロジカルなコミュニケーションの取り方を身に付けなくてはいけないけど、全ての場においてそういったロジカルなコミュニケーションが受け入れられるわけではないので、ロジカルであることを追求するあまり、そうではない共感のコミュニケーションを見失ってしまうようではいけないと思う。
共感のコミュニケーションの取り方も同時に身に付けていくべきだし、さらにどちらのコミュニケーションのタイプを使うのが適切かを、その状況によって判断できる力もまた磨いていく必要があるんじゃないかな。
     
movin':   それでは、コンサルタントに向いている人とはどういう人だと思いますか?
     
宇都宮氏:   コンサルティングの仕方もたくさんあるから、一概にこういう人っていうのは言えないけど・・・、諦めないっていう意味でのしつこい人かな。
あとは考えることが好きな人。基本的に好きじゃないと出来ないと思う。
給料は結構高いけど長い時間働くから時給に直しちゃうと、別に普通だし。
     
movin':   就職後に他のファームで働いている方とお話したときに、何か違いを感じますか?
     
宇都宮氏:   仕事のスタイルが会社ごとに随分違うと思う。戦略系一つ取っても全然やってることが違う。
それは社長相手のトップマネージメントに対するコンサルティングか、部長相手の事業部に対するコンサルティングか、っていうどのぐらいのクラスを相手にするかっていうのもあるし、規模とか業種、扱う内容も全く別だからね。
基本的に何でお客さんが自分達を雇うかっていうと、何らかの形で自分達の会社にメリットがあって、何らかの形で悩みを解決してくれるからあるんだけど、その悩みの解決の仕方はすごくたくさんあるよね。だから会社ごとだけでなく、プロジェクトごとによっても全然変わってくるのは当然だよね。
     
     
     
【ご自身の就職活動・学生生活について】
     
     
movin':   就職活動中の情報収集とかはどのようになさってたんですか?
     
宇都宮氏:   ムービンの掲示板と、高田さんの掲示板の2つは見てて、一番はムービンの掲示板。
これはお世辞では全くなくて真実で。
     
movin':   有難うございます!それでは、実際にコンサルティング業界の就職に関して、行動を起こし始めた時期っていつごろでしたか?
     
宇都宮氏:   友達が1年前のBCGのウィンタージョブに参加して、その話を聞いて、自分も受けてみようかなと思って申し込んだのが最初。10月の終わりぐらいかな。
でもこの業界受けてもいいかなって本当に思い始めたのは1月の終わりとかだと思う。
     
movin':   他の業界も受けましたか?
     
宇都宮氏:   入ろうと思ったのはこの業界だけで、他に勉強、遊び、色んな意味を含めて、色んな会社、特に日本の中堅企業って言われるとこだとか、大きい会社だけどあんまりメジャーじゃないとこなんかを見て回った。
だけど行くところはコンサルティング業界って決めてた。
     
movin':   それを決めたのは何故ですか?何故コンサルタントになろうと思ったのですか?
     
宇都宮氏:   基本的に、何で会社のために働かなくちゃいけないんだ、って思っててあまり就職したくなかったんだよね。
でもまぁ面白そうなことだったらやってもいいかなってことで、コンサルティング業界って外で見てるぶんには分からないし、なんか面白そう、じゃあちょっと入ってみようかなっていう浮ついた心で入りました(笑)
やっぱりモラトリアム的な甘さがあったかなとも思うんだよね。
日本の企業に入るってことは10年そこでやるっていう選択だと思うんだよ。そういう選択肢をあの時点で下す気にはなれなかったし、日本企業に10年っていうことはちょっと考えられなかった。
そういう意味で意思決定を先延ばししてるっていうのが、自分の心理の中にあるかもしれない。悪いこととは思っていないけど。
     
movin':   学生時代というのは、どんな学生生活を送っていましたか?
     
宇都宮氏:   1,2年の時は部活してて、あとは本読んだりとか、麻雀したりとか。普通の大学生活だったね。
     
movin':   割と好きなことしてたんですね。
     
宇都宮氏:   好きなこと?最初のうちはそのことで悩んでたなぁ。好きなことってなんだろう?ってよく考えてた。
     
movin':   それは就職活動が始まる寸前までそのような生活を?
     
宇都宮氏:   うん。就職活動に対してすごくびびってた(笑)
今までダラダラしてきたのに、いきなり就職活動っていうものがあって、「電話で敬語を話さないといけないらしい」とかそういうことを聞いて相当びびってたよ。
     
movin':   就職活動を通してこれは成長できたな、ってことって何かありますか?
     
宇都宮氏:   こういう風に聞かれたときに何らかの答えを出さないといけないんだよね。
悪く言えば、自分の人生を小さくまとめてしまう。
良く言えば、大学3年のときにある程度自分の人生を振り返って、一定の枠をはめて、大体俺はこういうことやってきてこういう人間なんだ、っていう自分に対する認識を高めることは出来たと思う。
長所とか短所とか、ほとんどてきとうだと思うけど、そういうことを少なからず、意識するからね。
自分の人生を総括できるっていう意味では成長できるんじゃないかな。
     
movin':   グループディスカッションなどをしていると、この人は受かるなってわかりますか?どういうところでそう感じるのですか?
     
宇都宮氏:   なんとなく分かるよ。なんとなくを自分なりに言語化すると、話が面白い人。
あとこれは今自分も上司に注意されてることなんだけど、相手が言ってることに対してちゃんと答えてないとダメだよね。
そしてその次に、じゃあ当り障りのないことを答えるんじゃなくて、ちょっと面白おかしくしてみよう、っていう余裕を持って答えてみる。
そこで自分なりの切り口で物事を見ていて、「あ、この人面白いな」って思わせたら、多分その人は通るんじゃないのかな?
だから、志望動機とかって、絶対自分で考えた方がいいよね。何かを写したり抜粋するんじゃなくて、経験してきたこと自体は周りとそんなに変わらなかったとしてもその経験から何を感じて、どういうことを導き出すかっていうのは大分違うと思うんだよ。
そしてその中からどう面白いものを拾って、人と違うことを言って、相手に「この人と働いてみたい」って思わせるか、じゃないかなぁ。
     
movin':   逆に宇都宮さんが戦略ファームに内定を頂いたのはどういうところに理由があるとお考えですか?
     
宇都宮氏:   後悔してるんじゃないかなぁ、それだけが恐い(笑)。
理由は・・・なんだろう?よく分からないけど自分でいい点をあげるとすると、すごく失敗多いけど、注意されたら素直に聞いて、絶対に同じことを繰り返さないように努力するところ。それと思ったことはちゃんと口にするところ。
っていうのは、1年目とかそういうこと関係なしに、お客さんのところに行って、取締役や部長、場合によっては社長にも会って話を聞くわけでしょ。
そういうときに、ただメモを取るだけで全く発言しなかったら、1日すごいお金払ってもらってるのに、言葉悪いかもしれないけど、詐欺だよね。
間違っててもいいし、くだらないことでもいいから、少しでも役に立てるようにと思って口に出していくべきだと思う。お客さんの前でいきなり変なことは言えないけど、そういう貢献しようとか、役に立とうって気持ちが大事なんじゃないかな。
だから、ちょっと生意気ぐらいでちょうどいいかもしれない。
     
movin':   社風、職場の雰囲気はどうですか?
     
宇都宮氏:   自分が見てきた会社の中で一番 "人"がいい。人格的に素晴らしい人が多い。基本的にジェントルで相手を一人前の人間として認めてくれる。
罵倒されるということはないし、人間関係で苦労することはないと思うよ。
それから、これにはいい面も悪い面もあるんだけど、上の目を気にせず、非常に対等な関係で接することが出来る。
誰かが新聞の切り抜きを持って行くと、それについてみんなで議論したりするしね。自殺について興味あったから、世界の自殺率の統計データ俺が揃えて来てみんなで議論したり、なんで人間は賭博が好きなのかなんていうよくわかんないテーマについて最近議論したりもした。
なんだかんだいってもみんなかまってくれるし、すごく楽しい、いい会社だと思うよ。
     
movin':   それは就職活動しているときにすでに感じていましたか?
     
宇都宮氏:   それはもう就職活動の時に感じて、いいなぁと思ってたよ。
ただいい面と悪い面は裏表のようなものだから、もちろん悪い面もあるんだよ。うちの会社も厳しいし。
でも人格的に否定されたりとか、ボロ雑巾のように捨てられるってことは絶対ない。
上の人がすごく気にかけてくれて、遅くまで働いてると早く帰るように声かけてくれたり、ちゃんと自分の人生大切にしろよ、って言ってくれたりする。
そういう部分は非常に素晴らしい会社だと思う。
     
     
     
【コンサルタントを目指す方へのアドバイス】
     
     
movin':   将来の展望というか、最終的には今どういう目標を設定しているのかを聞かせて頂きたいんですけれども。
     
宇都宮氏:   非常に恥ずかしい・・・。僕は自分としては将来政治の道に進みたいと思ってます。
     
movin':   政治の道に進みたいという大きな目標がある中で、コンサルタントという職業を選択したということについてどうお考えですか?
     
宇都宮氏:   自分がなんで政治をやりたいのかを考えたときの問題意識というのと、企業のコンサルティングに携わるっていうのは近いところがあって、そういう意味では、政治の道に進むキャリアとしてコンサルティング会社に入るっていうことは、ありなんじゃないかなと思って入りました。
ただこれは自分にも言えることだし、皆さんへのアドバイスとしても言えることなんだけれども、さっきも言ったように、コンサルティング業界ってモラトリアムが許されてしまうという悪い面も持っている、っていうことに気を付けて欲しいと思う。
商社とか日本の大企業に入って35歳くらいでやれる仕事って結構大きいと思うけど、じゃあ実際コンサルタントを卒業して同じような仕事をしようと思っても、現状としてそういった日本の大企業に入ることがまず簡単なことではないんだよね。
だから、とりあえずコンサルタントを経験してみてその後転職すればいい、って思っていると実は選択肢を狭めていることになり兼ねない。
意思決定を先延ばししたり、大きな目標に対して着実に進むことをごまかす手段として、コンサルティングっていう選択肢を選ぶと、最終的には痛い目を見てしまうのではないかな、って思ってる。
やっぱり、コンサルタントってフリーターっぽい部分がどうしてもあるよね。こっちはちゃんと働いてるし、責任感もって仕事もしてるけど、中途半端さがあるのも否定できない。
会社に属して、一生そこで働くっていうことはできないけど、大きな目標に直接向かって行くという勇気もないし、努力をするつもりもない。
とりあえず「なんかスキルがつくらしいぞ」「その後いいらしい」とごまかして、この会社で働いているんじゃないかなっていう疑問は常に持ってる。
こういうことを、入る前に知っておいて欲しいな、と個人的には思うんだよね。
     
movin':   これから就職活動する学生に向けて一言お願いします。
     
宇都宮氏:   この業界で働くっていうことはいい面もあるけど、悪い面もあるから、人生真剣に考えるんだったら憧れとかそういうものは捨てた方がいいと思う。ちゃんとリアルに見るべき。
就職活動中なんてどの会社も、夢のあるいいことしか言わないけど、本を読んだり、個人的なつながりを使ったり、色んな手段をとって本当にこの会社はどういうことやっているのか、っていうことをできるだけちゃんと見ておいた方がいいと思う。
     
movin':   有難うございました。非常に勉強になりました!
     
     
     
     
     
     
     
 
 
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